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豊洲移転問題を権力固めに利用する小池都知事 ヤブをつついて出てくる蛇は大スキャンダルか

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東京・築地市場から豊洲新市場への移転延期を決定した小池百合子都知事。不祥事の度合いを考慮し、自らの権力固めに利用しようとしている(撮影:風間仁一郎)

さまざまな時事問題が動いているが、今回からは本来の職場の処世術の問題に戻りたい。

不祥事が発覚するのは、ほとんどの場合、職場のちょっとした恨みやねたみが原因だ。それが社内の権力闘争、役所ならば内部の権力闘争に加え、政治家の思惑と結び付いたときに大きなハレーションを起こす。

最近の例では、築地市場の豊洲への移転問題だ。

7月31日に投開票が行われた東京都知事選挙で小池百合子氏(64)が初当選した。小池氏は、その後、自己の権力基盤を拡大するために実に巧妙な闘争を仕掛けている。小池氏のような自民党内に確固たる支持基盤のない政治家が影響力を強化するためには、ポピュリズムに訴えるのが一番だ。当初、小池氏は、2020年東京五輪パラリンピックの費用問題の検証に乗り出そうとした。〈20年五輪の開催費用は当初は約7千億円とされたが、見積もりの甘さや資材高騰で「2兆円を超える」(五輪組織委員会の森喜朗会長)、「3兆円は必要だろう」(舛添要一前都知事)。招致計画で「新国立競技場は国、仮設は組織委、恒久施設は都」とされたが、舛添知事時代に新国立競技場整備で都は448億円の負担を強いられた。〉(8月1日「朝日新聞デジタル」)。

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