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津賀改革、IFRS導入の深謀遠慮 財務のパナソニックは健在なり

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4月の2015年度本決算で会見する津賀社長(右)と河井専務(左)。16年度はIFRSで経営をする(撮影:大澤 誠)

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踊り場に差しかかっているパナソニックだが、全社レベルの改革も進めている。その一例が今2017年3月期からのIFRS(国際財務報告基準)導入である。

社内管理上は第1四半期(4~6月期)から移行。各事業の状況を示すセグメント情報を、7月29日発表の第1四半期からIFRSで公表する。連結の売上高や利益については、第3四半期(10~12月期)まで従前どおりの米国会計基準だが、通期実績はIFRSとする。

米国基準が会計処理の方法を細かく決める細則主義であるのに対し、 IFRSは原則主義だ。原則のみが決まっていて、具体的にどう処理するかは各社の判断に委ねられている。パナソニックは今回、自社の処理方法を定めた600ページに及ぶ基本書を独自に作成。474社(うち海外は300社強、国内100%子会社が約100社)の子会社に周知徹底した。

なぜそこまでして、パナソニックはIFRS移行にこだわるのか。

日本の国内会計基準と違い、IFRSも米国基準ものれんを償却しない。毎期末に減損テストをし、問題がなければのれんの価値は減っていないと見なし、費用や損失を計上しなくてよい。これまで日本基準からIFRSに移行した日本企業の多くは、この「のれん非償却」のメリットに魅力を感じ導入してきた。海外企業買収でのれんの金額が大きい大手製薬会社や大手商社がその典型例だった。

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