国立大学は今、新たな改革の局面を迎えている。2004年の大学法人化後、各大学は期間6年の中期目標を策定してきたが、16年度は第3期中期目標のスタートに当たる。文部科学省は第3期を「持続的な“競争力”を持ち、高い付加価値を生み出す国立大学」へ発展していく期間と位置づけ、昨年6月には「国立大学法人等の組織及び業務全般の見直しについて」(大臣通知)と「国立大学経営力戦略」を公表した。
マスメディアでも取り上げられ話題となった「国立大学を三つに分類する」方針は、そこでも明確に打ち出されている。大学の経営力を強化する方策の一つとして「大学の将来ビジョンに基づく機能強化の推進」がうたわれ、機能強化を促進するために三つの重点支援の枠組みを新設、それに基づいて運営費交付金をきめ細かく配分するとされた。この三つの枠組みが、いわゆる「国立大学の3類型」だ。
各大学は、このうちの一つを選択。それに基づいて機能強化に向けた改革を推進していく。地域貢献型の重点支援1を選択した国立大学が55校といちばん多い。2は東京芸術大学や東京医科歯科大学など専門分野に特化して国内外でのプレゼンスを高めることを目指す15校。卓越した教育研究によって海外大学と競争する3は、旧帝大を含む16校となった。
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