3月から解禁となった2017年卒(現大学4年生、修士2年生)の就職活動。採用活動のルール・指針を定めた経団連の「採用に関する指針」は、面接などの選考を始める時期を昨年の8月から6月に変更した。採用広報の解禁日から選考解禁までの期間が2カ月短縮されたことで、かなり速いペースで就職活動が進んでいる。すでに5月の時点で、実質的な面接や水面下での内定出しを行う会社もあるという。
スケジュールの変更ばかりが注目されているが、この「採用に関する指針」に新たに加わった項目がある。それは、指針と同時に出される「手引き」の中にある「大学等の履修履歴(成績証明書等)について一層の活用を検討することが望ましい」という文言だ。
これは、学生が大学でどんな講義を受けてきたかを、面接などの選考過程の中にもっと取り入れていこうというもの。「リシュ面(履修履歴面接)」という言葉も少しずつ浸透してきている。
昨年、自民党の若手議員らで構成する議員連盟が、「授業への優先順位が低いことに本質的な問題がある」として、履修履歴を活用するよう提言。さらに、馳浩・文部科学相が「学業を重視するために、履修履歴を提出させて合否の判定材料にしてほしい」と、経団連に要望したことで、採用指針の手引の文言に盛り込まれた。
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