科学界最高の栄誉の舞台に、2015年は2人の日本人研究者が上がった。
15年12月10日、スウェーデンの首都ストックホルムで開かれたノーベル賞授賞式では、物理学賞を受賞した東京大学宇宙線研究所の梶田隆章所長と、生理学・医学賞を受賞した北里大学の大村智・特別栄誉教授に惜しみない拍手が送られた。
ノーベル賞は15年で創設から115年目を迎えた。近年は日本人受賞者も増え、これまでに受賞したのは22人(ほか外国籍が2人)だ。
14年には青色発光ダイオードの発明で、赤崎勇・名城大学終身教授、天野浩・名古屋大学大学院教授、そして米カリフォルニア大学サンタバーバラ校の中村修二教授(国籍は米国)が、物理学賞を受賞した。このときは、授賞式の壇上に並ぶのが日本人ばかりというかつてない光景が見られた。
実は生理学・医学、物理学、化学の自然科学3賞であれば、ある年度の受賞を日本人が独占するのも決して夢ではない。各賞とも、直近の受賞が見込まれる有力候補に事欠かないからだ。毎年3賞の受賞者を予想している日本科学未来館の協力を得て、16年の受賞が期待される候補を挙げた。
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