東京エレクトロン グローバル経営よ、再浮上せよ!
世界最大手企業との経営統合の発表、その後の破談。異色のグローバル企業が目指す先にはつねに驚きが待っている。
2年前、2013年9月24日。この日、半導体製造装置メーカー、東京エレクトロンの記者会見は産業界に強い衝撃を与えた。
「真の国際企業となり、技術革新をどんどん成し遂げたい」。世界3位の半導体製造装置メーカーを率いる社長の東哲郎はそう宣言した。会社の歴史を塗り替える大舞台に同席した相手は、世界トップメーカー・米アプライドマテリアルズCEO(最高経営責任者)のゲイリー・ディッカーソンだ。
世界でトップを争うメーカー同士の大型統合である。単純合算した売上高は1兆3000億円で、市場シェアは25%に達する(当時)。業界に圧倒的な支配力を誇る企業が突如として誕生する。業界アナリストも驚愕した。「まったく予想していなかった。まさかこんなことが起こりうるなんて」。
難航極める審査 最後は不穏な空気に
その10カ月後、14年7月に発表した統合後の新会社名は「Eteris」(エタリス)である。由来は「Eternal innovation for society」。新会社の原動力となる精神を具体化し、経営統合の独自性を象徴するものだった。
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