悲鳴あげる個人投資家 崩れ落ちた「中国株」
上海市場の株価急落を受け、矢継ぎ早に対策が打ち出される。が、効果は薄い。
上昇一辺倒だった株式相場が瞬く間に暗転してしまった。
中国の代表的な株価指数である上海総合指数は、直近1年で2倍以上にハネ上がり、年明け以降も6割上昇。その伸び率は世界の株式市場の中でも突出していた。ところが、6月12日につけた5166.35ポイント(終値ベース)をピークに、3週間余りで3割以上下落した(図表1)。
急落のきっかけは複数挙げられており、中でも、高騰に警戒感を強めた中国政府が6月上旬、「場外配資」と呼ばれる株式投資向け融資の規制に乗り出したことが大きい。年初来高値をつけた同月12日、新規公開株の急落で損失を被った投資家が自殺したとの報道がなされたのも、センチメントの急激な悪化に影響を及ぼしたと考えられる。
市場ではこれ以上の需給悪化を防ぐため、30社近くの新株発行計画が凍結された。ほかにも、証券会社と政府系ファンドによる株式相場への多額の買い支えが発表されるなど、政府は矢継ぎ早に株価対策を打ち出している。
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