中国版店頭公開市場の「新三板」が活況を呈している。民間資金を市場に引き出し、中小ベンチャー企業の活性化につなげられるかが注目される。
中国では株式市場の活況を受け、中国版の店頭公開市場「新三板」が注目を集めている。時価総額はすでに1兆元(1元は約19円)と、ジャスダックの倍近い。将来的には世界最大の証券取引市場になるとの威勢のよい声も出始めた。
新三板は全国中小企業株式譲渡システム(NEEQ)の通称で、その起源は意外と古い。2001年、北京のハイテクベンチャー企業間で株式譲渡の仕組み(旧三板)が設立されたのが起こりだ。「三板」とは、三つの小規模な株式融通システムが基盤になったことに由来する。
12年、政府が非上場企業の株式流通システムの拡充を狙い、範囲を上海や湖北省武漢市などに拡大(新三板)、翌13年には全国規模の市場となる。14年8月からは中国の複数の証券会社がマーケットメーク(値付け)業務を開始した。上海・深セン両株式市場の「主板(メインボード)」、深セン取引所に設けられた新興企業向けの「創業板(チャイネクスト)」に続く第3の証券取引市場である。中国にはほかにも20以上の地方ベースの店頭公開市場があるが、中央政府の認可の下、全国規模で取引ができるのは新三板だけだ。
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