意思を熱望する親と子。学校も進学支援に力を入れる。若年化が進む医学部入試の実像に迫った。

「医者の先生との具体的なエピソードが書かれていて説得力がある」「でも、最終段落にある『医者に向けて努力する』理由が書かれていない」
東京・新宿区にある私立海城高校。土曜日の午後にもかかわらず、学校で最も広い教室は入りきれないほどの生徒であふれていた。
都内屈指の進学校として知られる海城高校では、毎週土曜日に医学部進学を希望する生徒を集め、課外講座を開く。2月下旬のテーマは「あなたはなぜ医師を志望するのか」。4人の生徒が事前に書いた小論文に、先生が自分ならこう書くという案を見せ、それらをベースにディスカッションする。
講座は高校2年の3学期から大学入試が終わるまで、約1年間続く。最初に「医師志望論」、3年に入るとカルテ開示やインフォームドコンセントなどを題材にした「医師・患者関係論」、そして夏休みに「地域医療論」、2学期には「先端医療論」。いずれもテーマに即した時事的な問題を取り上げ、最後に課題に応じた小論文をまとめる。
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