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政治・経済・投資 #テロと戦争

危機管理を疑似体験 「ポリミリ」のすすめ 実践講義

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  • 菅原 出 国際政治アナリスト

「テロ対策」というと、防弾車両や武装エスコートの導入、機械警備の有無など、物理的な警備・警護の必要性が論じられることが多い。しかし、テロ対策とは本来、予防のための情報収集から始まり、実際に事象が発生した際の対処や事後の対応策まで、一連のプロセス全体を指しており、カバーすべき項目は多岐にわたる。

そうした中で見過ごされがちなのが、さまざまな危機的事態を想定し、対応策を机上で検討するシミュレーション訓練の有効性である。

筆者が主宰する国際安全保障人材開発機構では、毎年、外交・安全保障や危機管理をテーマにした合宿セミナーを開催している。最終日に1日かけて行う「ポリミリ」と呼ばれる戦略シミュレーションゲームが好評だ。欧米諸国の政府機関、大学などで行われているシナリオ演習のことで、世界の国々の閣僚などを演じることで外交について学ぶロールプレイングゲームである。

ポリミリでは特定の国家の外交政策決定者を演じることで、限られた時間内に限られた情報の中で次々に発生する事象を分析し、その状況が自国の国益に与える影響を評価。国家的危機の中で、その危機に対処するために最善の決定を下すプロセスを疑似体験するものだ。国際ビジネスや危機管理を学ぶために社員を参加させる企業も増えている。

[図表1]
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生々しい設定で白熱する「外交戦」

ちなみに2014年に開催されたセミナーでは、以下の危機シナリオに沿ってポリミリが実施された。

「ソウル発福岡行きの韓国A航空がハイジャックに遭遇。犯人は経路を変更して南シナ海方向に飛行させたが、途中で燃料が尽きて太平島空港に着陸した。太平島とは南シナ海の南沙諸島にある台湾の空港である。乗客は韓国人100名、日本人80名、米国人15名、中国人4名。『イスラム国』と連動する組織が犯行声明を出した。その要求は、(1)米国がシリアにおける空爆を中止すること、(2)イスラム国を国家として承認すること、(3)中国はウイグルの同胞たちを解放すること、(4)この要求が認められない場合は3時間ごとに一人ずつ処刑する、というもの」

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