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世界が見たNIPPON 嫌韓・嫌中と自画自賛本ばかりがなぜはやる?

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東京五輪招致の「お・も・て・な・し」プレゼンあたりからだろうか。日本礼賛の書籍・テレビ番組が妙に多い。観光立国や和食・サブカルの海外展開をあおる議論も盛んだ。だが、ここはクールに日本の実力と立ち位置を再点検したい。

(本誌:西村豪太、中川雅博、福田恵介、大坂直樹)

この年末年始、東京・銀座などの繁華街には外国人観光客があふれた。特に注目されたのが、中国人の派手な買い物ぶりだ。昨年1~11月に日本を訪れた中国人は222万人で、前年より8割増えた。今年は期限内なら何度でも来日できる数次査証の発行条件が緩和されることもあり、さらに増加する見通しだ。ほかのアジア諸国からも、円安を追い風に集客は順調だ。

テレビでは、アニメを中心とした日本のサブカルチャーや和食が世界で大人気だという報道を頻繁に目にする。書店に行けば、『日本はなぜ世界でいちばん人気があるのか』(竹田恒泰著、PHP新書)、『住んでみたヨーロッパ 9勝1敗で日本の勝ち』(川口マーン惠美著、講談社+α新書)のような、外国と比べて日本の美点を強調する本が売れている。アマゾンなどを見ると、その購入者はいわゆる嫌韓・嫌中本とかなりオーバーラップしているようだが、それはさておこう。

この分では、世界で日本の好感度はうなぎ上り。2020年の東京五輪も最高のビジネスチャンスになる──ような気がしてくる。

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