トンデモ本を真に受けていては、文字どおり話にならない。日本をしっかり語るための良書を厳選。
日本とはいかなる国か、日本人とはどんな特徴を持った人々なのか。そんな問いを掘り下げた日本論、日本人論は、出版業界では不滅のテーマだ。
戦後何度となく繰り返されてきた日本論ブームが、再燃する気配を見せている。しかし、昨今の嫌韓・嫌中ムードの裏返しか、根拠の乏しい日本礼讃に終始するだけの本も少なくない。この手の駄本を真に受け、ビジネスの場で話題にして恥をかくのは避けたいところだ。
過去の名著には再読に堪えない本も
一方で、過去には名著とされた日本論でも、現在再読に堪えるとは限らない。日本の世界での位置づけも、日本人の暮らしのありようも大きく変わっている。日本人はほかの民族とは異なる特殊な存在だ、と強調するところに日本論は立脚するが、着目すべきポイントは時代によって動いている。
多忙なビジネスマンが時間を割いて読むに足る、現在のスタンダードと呼ぶにふさわしい日本論の名著とはどんな本か。経済、文化、社会の各分野をウォッチする当代屈指の読書家に選んでもらった。学術書からコミックまで、読んで納得の厳選ブックリストをお届けする。
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