【産業天気図・人材サービス】改正派遣法のリスクは後退も、企業の派遣離れ進む。景況感は終始「曇り」

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10年10月~11年3月 11年4月~9月

 人材サービス業界は、リーマンショック後の需要激減から回復基調にあるとはいえ低水準。景況感は2011年9月まで1年通じて、終始「曇り」とパッとしない。改正派遣法は成立のメドが立たず、業界のマイナス要因としては後退。だが一方で、企業側が製造、一般事務で派遣契約を請負や直接雇用に切り替える動きが出てきているためだ。

足もとで比較的好調なのが製造業派遣・請負だ。自動車や電機メーカーの国内生産の回復に伴い、アウトソーシングやUTホールディングスなど主要各社の業績は一時の底期を脱した。ただ、円高や海外市場開拓などの流れを受け、製造業の国内雇用ニーズは中長期的に先細りが懸念される。パイの拡大は見込みにくい中、顧客製造業の取引先集約や委託生産の拡大に対応することで、一定の成長を見込むというのが人材サービス業界の主な戦略だ。

技術者派遣は顧客製造業の生産・投資の回復で、一時期落ち込んでいた技術者稼働率が改善基調。とはいえ、技術者数が減少しており、売上高の水準は一時に比べて低いまま。

一般事務派遣も最悪期を脱してはいるが回復力は弱い。大手のテンプホールディングスやパソナグループとも業績は停滞気味だ。

改正派遣法の問題こそ後退したものの、人材サービス業界は中期的に見ると依然として、産業全体でもって成長性を見いだしにくい状況にあるといえる。

こうした中、日本マニュファクチャリングが海外工場を持つ志摩電気を買収、EMS事業を強化するほか、テンプホールディングスがコールセンター事業へ参入、ワールド・インテックが不動産事業を始めるなど、事業多角化で成長回復を目指す動きが出てきている。
(山田 雄大=東洋経済オンライン)

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