一辺倒からマルチをこなせるバランス力を--『新世界 国々の興亡』を書いた船橋洋一氏(朝日新聞社主筆)に聞く

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──グローバル人材力とも関係しますね。

人材力で重要なのは、違う文化や伝統、考え方を持つ人々と、共通な目標のために共同で働いていけるかどうか。日本の若者、これは若者だけではないが、全然違う意見を突如いわれると、凍り付きがちだ。新興国体験、多様な人々との共同作業、そして英語力があれば、それを突破するコミュニケーションはできる。

──あと二つ、「グリーン力」と「財政力」が特記されています。

グリーン力はソリューションビジネスであり、今までの技術集積が生きる土俵だ。一方の財政力は、財政再建にいつギアチェンジするか。これは単に数字の問題だけではない。日本の未来への期待値がこのまま薄まれば、バランス力も弱まる。それが怖い。

(聞き手:塚田紀史 撮影:ヒダキトモコ =週刊東洋経済2010年10月9日号)

ふなばし・よういち
1944年生まれ。東京大学教養学部卒。朝日新聞社入社。米ハーバード大学ニーメンフェロー、朝日新聞北京特派員、ワシントン特派員、米国際経済研究所客員研究員、アメリカ総局長などを経る。著書に『内部-ある中国報告』『通貨烈烈』『アジア太平洋フュージョン』『同盟漂流』など。

『新世界 国々の興亡』 朝日新書/819円/268ページ

  

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