学校配布のGIGA端末、トラブルは「すべて学校の責任」解決のカギ くまゆうこ「ネットとリアル」いじめは地続き
こうした状況を知ったうえで対策を取っていくしかありません。
これまでネットのトラブルは、家庭内での出来事でした。SNSは、子ども自身のスマホや家のタブレットで行われていたからです。ところが学校から端末が配布されたことで、トラブルすべてが学校の責任といった風潮が強くなっています。
先生の負担が増えたうえに、そもそもの目的であるICTを活用した教育を行わなくてはならない。教育現場の過酷な状況に、私も一人の保護者として「学校を責めるのではなく、学校とともに考え、協力し、子どもを守っていく」意識をつねに持つよう自戒しています。
しかし、保護者としてはどうしても「学校で使っている端末」ゆえに、学校の対応を期待します。このあたりについては、保護者会やお便りなどで繰り返し「ネットでのトラブル予防」は学校だけでなく、家庭での指導も重要であることを訴えていくしかありません。
難しいのは、冒頭でも述べたように、時間も余裕もなく、環境をすぐに変えることができない、先生方はその中で、端末配布に関わる多くの事柄に対応しなくてはならないということです。
環境は万全ではないかもしれませんが、今、そこにある課題を段階的に1つずつ解消していきましょう。まだルールが決まっていない学校では一度、どんな方法で運用していくか、先生一人ひとりの意識を変えて進めていただきたいと思います。

マモル 代表取締役CEO
大手音響機器メーカーやIT企業でコンテンツ企画やマーケティング、プロモーションなどを担当したのち、以前から問題意識のあった 「いじめ」を少しでもなくしたいという思いから2018年株式会社マモルを設立。 自身の強みであるWebマーケティングのノウハウを生かし、 いじめや組織のハラスメントを未然に防ぐシステム「マモレポ」を開発する傍ら、いじめ・ハラスメント関連のセミナーの登壇、執筆などを行う
(写真:本人提供)
(注記のない写真:Fast&Slow / PIXTA)
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執筆:くまゆうこ
東洋経済education × ICT編集部
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