日本自動車工業会の三部敏宏副会長(ホンダ社長)は27日、EV(電気自動車)の市場投入の本格検討を表明したソニーグループなどの異業種からの新規参入は自動車業界の活性化や消費者の選択肢拡大につながるとして「歓迎したい」と述べた。
三部副会長は同日のオンライン記者会見で、米国・欧州・中国などでは既に多くの新規参入があり、EVへの本格参入を表明した「ソニーもその中の1つと捉えている」と述べた。その上で、異業種からの参入増加により、「お互いに切磋琢磨することができて、これまで以上にお客様に喜んでもらえる商品やサービスが生まれ、選択肢が広がる」と続けた。
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会見に同席していた自工会の豊田章男会長(トヨタ自動車社長)も、EV本格参入を受けソニーGが「自工会にも入られるのかなと思って、お待ちしております」と語った。
また、豊田会長は岸田文雄政権が掲げる「成長と分配の好循環」の趣旨には「自動車業界全体で賛同している」と語った。その一方で、「分配イコール賃上げ」との議論には否定的な考えを示した。
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自動車業界は多額の税金や株主還元などを通じて幅広いステークホルダーに還元をしてきたとし、「これをさらに広げていくためにはそのパイを増やしていくこと、つまり成長が必要」と訴えた。
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著者:稲島剛史
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