成功の方程式
同社のアジア太平洋地域の契約者数は19年末時点の1623万人を2年で倍にするペースだが、それでも域内全体の攻略は容易ではない。文化の違いや保守的な政策など障壁は多い。
インドは昨年、露骨な性的表現を含むコンテンツの監視強化などストリーミングサービスの規制を強化。ベトナム当局は20年にネットフリックスが税・コンテンツ法を順守していないと主張した。同社には高めの料金設定という問題もあれば、ウォルト・ディズニーの「ディズニー+(プラス)」がアジアの一部でサービス開始、ワーナーメディアも「HBOマックス」を同地域に導入する計画のほか、アマゾン・ドット・コムとアップルはアジア全般で動画サービスを展開中。さらに、百度(バイドゥ)やテンセント・ホールディングス(騰訊)系といった中国勢との競争もある。
ネットフリックスのアジア投資は拡大し続けている
これら多くの課題にもかかわらず、ネットフリックスの幹部は、韓国での方程式を生かし成功できると自信を示す。現地のエンターテインメント業界と深いつながりを持つトップエグゼクティブを採用し、韓国語の番組や日本のアニメなど異文化でも受け入れられるコンテンツを特定、現地語プログラムを増やすことだ。
ネットフリックスのアジア投資は拡大し続けている。韓国で17万2000平方フィート(約1万5979平方メートル)のスタジオスペースを借り入れたほか、東京やインドのムンバイでも拠点を確保。そしてアニメやタイと中国語の番組への支出を増やし始めた。
同社が韓国で学んだ教訓の1つは、歓迎されない市場での辛抱強い試行錯誤はいずれ世界で報われ得るということだ。ネットフリックスの韓国での活動は「まだ5年。始まったばかりだ」とキム氏は意気込んでいる。
原題:Netflix Hunts for Subscribers in Asia After ‘Squid Game’ Success (抜粋)
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著者:Shirley Zhao、Lucas Shaw
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