約5000万円の豪華絢爛キャンピングカー売れる謎 全長9.9mと規格外のサイズでも購入者は絶えず

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リビングルームから見た運転席(筆者撮影)

パワートレインは、商用車用エンジンなどを製造する北米企業カミンズ社製5.0L・ディーゼルを搭載。最高出力は275馬力を発揮し、巨大な車体でもストレスなく走行することが可能だ。ちなみに燃料タンク容量は270L。いかに軽油の値段がガソリンより安いとはいえ、満タンにすればかなりの燃料代が必要となる。

トランスミッションは6速ATで、足まわりにはエアサスペンションを装備することで、走行中の乗り心地も快適だ。また、車体の橫上方には、ひさしの役割をするサイドオーニングも装備。電動のため、車体からの出し入れはスイッチひとつとなっており、LED照明付きなので、夜間でもオーニング下でくつろぐことが可能。夜空を眺めたり、キャンプファイヤーを楽しんだりなど、大自然を堪能できる装備だ。

車内とは思えない豪華で広々としたインテリア

アレグロブリーズ31BR(2021model)のスライドアウト機構(筆者撮影)

一般的なバスのように、乗り降りは車体の右前方にあるドアから行う。ステップを登り室内に入ると、ゆったりとして、ゴージャスな空間が目に飛び込んでくる。かなり広く感じるのは、駐車中に左右の車体側面を外側へせり出すことができる「スライドアウト」機構のおかげだ。海外製キャンピングカーでは一般的な装備だが、このモデルでは、ダイニングやキッチンがある車体右側が500mm近く、左側はリビングがある前方から中央部、寝室がある後方部がそれぞれ600mm近く外側に出る。室内幅を最大で約2311mmにすることが可能なのだ。

広々としたリビングスペース(筆者撮影)

リビングには、4人掛けが可能なエボニーのレザー製ソファーに40インチの大画面テレビ、煖炉風ヒーターや2段式の大型冷蔵庫などを備える。棚類はウッド製で、室内に落ち着いた雰囲気を醸し出す。車体右側にあるダイニングには、テーブルとレザーソファーを配置。その奧には、ガスコンロや流し台、電子レンジなどを備えた、使い勝手がよさそうなキッチンもある。なお、このモデルはプロパンガスを搭載できるため、室内で気兼ねなく火を使った調理もできる。

ほかにも車体中央部にはトイレも備えたバスルーム、奧にはキングサイズのベッドや衣装の収納スペースなども完備する。室内高は約1981mmあり、高い天井には優しい光を放つLED照明も備える。なお、就寝人数は6名だ。

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