報奨金実に228億円、国際指標金利LIBORの告発者

米当局は不正操作法人も告発者の身元も明かさず

国際指標金利のロンドン銀行間取引金利(LIBOR)の公表停止につながった不正操作スキャンダルを内部告発し、過去最高の2億ドル(約228億円)の報奨金を受け取った人物は、金融規制・監督当局に数々の証拠を提供していた。

情報提供者の代理人であるデービッド・コベル弁護士によれば、各国の規制・監督当局がLIBORの不正調査に着手していた2012年の時点で、この人物は関係書類と取引記録を当局に最初に引き渡した。

コベル弁護士は情報提供者の氏名と勤務先を明らかにしていない。調査への協力の見返りとして、米商品先物取引委員会(CFTC)からドイツ銀行の元幹部が多額の報奨金を受け取ることになり、コベル氏がその代理人だと米紙ウォールストリート・ジャーナル(WSJ)が5月に報じていた。

米政府は特定につながる情報は公表しない方針

ニューヨークのカービー・マキナニー法律事務所のパートナーを務めるコベル氏は「金融指標の不正操作は、市場参加者を犠牲にして実行者を豊かにする。情報提供者がかなりの報奨金に値するというCFTCの評価を歓迎する」と21日の発表資料で説明した。

特定につながる情報は公表しないという米連邦政府の方針に従い、CFTCは不正を告発された法人も情報提供者の身元も確認していない。

CFTCは公益通報者に対し14年以降、21日の発表分を含めて3億ドル余りを支払った。過去の報奨金の最高額はCFTCが3000万ドル、米証券取引委員会(SEC)が1億1400万ドルだった。

ドイツ銀の広報担当者は、コメントを控えている。

原題:Tipster Who Got $200 Million Blew Whistle on Benchmark Rigging(抜粋)

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著者:Matt Robinson、Tom Schoenberg

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