コロナ再拡大に規制強化で経済減速の兆候増える 中小企業支援で人民銀5兆円超の低利資金供給へ
中国政府は、中小企業の資金繰り支援を強化するとともに、地方政府債をより有効に活用する方針を示した。厳しい不動産規制や新型コロナウイルス感染再拡大で中国経済の減速を示す兆候が増えている。
国務院(政府)は1日の常務会議後に公表した声明で、中国人民銀行(中央銀行)が中小企業への融資促進に向けて市中銀行に3000億元(約5兆1000億円)規模の低利資金供給を行うことを明らかにした。また、コロナ禍で大きな打撃を受けた企業への利子補給や、投資促進における地方政府の専項債(特別債)の役割拡大などの措置も講じる。
今回の支援策拡充は中国当局が景気見通しに対する懸念を強めつつあることを示唆しており、エコノミストらは人民銀が今後数カ月で預金準備率の追加引き下げなど、的を絞った支援を強化すると見込んでいる。
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野村ホールディングスの中国担当チーフエコノミスト、陸挺氏(香港在勤)はリポートで、「景気減速を示す証拠が増える中で、中国当局が支援策の強化に少しずつ向かっているとわれわれは考えている」と指摘。政策当局はハト派色を今後強める一方、不動産セクターや環境汚染度が高い産業に対する制限は維持されるだろうと分析した。
原題:China Steps Up Monetary Support as Economy Takes Hit from Virus(抜粋)
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著者:Tom Hancock
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