コロナ感染した医師が感じた「医療ひっ迫」の恐怖 他人事では済まされない自宅療養
40度の発熱と東京都の医療ひっ迫の現実
では、2回接種後の感染ではどんな症状が出るのか──。Sidowさんがコロナ闘病記を赤裸々に語ってくれた。
「ファイザー社製のワクチンを接種しました。1回目は4月19日、2回目は5月10日。ワクチンの副反応としては接種部位の痛み以外の症状はなく、その後2か月以上体調に変化はありませんでした」
体調の異変に気づいたのは7月22日の朝。
「起きてからなんとなくだるく、何をするのにも億劫な感覚がありました。食欲もなく、昼食が通常の半分くらいしか食べられませんでした。その日は仕事が休みだったので、無理せず家で過ごそうと療養をしていたのですが、夕方頃から明らかに身体に熱感があり、汗も止まらなくなってきました。“これはおかしい”と思って体温計で熱を測ったところ39.9度まで上昇していました」(Sidowさん、以下同)
ベッドから身体を起こすのもつらくなり、その日は1日じゅう床に伏していたという。
「なんとか少しでも睡眠を取って体調を整えようと思いました。それで目が覚めたら体温を測って……というのを繰り返して。翌日7月23日の朝、起床時には熱が38.1度まで下がっていたため、午前中に東京都発熱相談センターに連絡。医療機関を紹介してもらいました」
だが1日の感染者数は3000人を超え、医療提供体制がひっ迫し始めている東京都。そのためか、
「“同じ区内には当日受診できる医療機関がない”ということだったので、隣接する区の医療機関を2つ紹介してもらいました。ですが、最初に電話した医療機関は一切つながりませんでした」
もうひとつの医療機関は電話がつながったのだが、