中国投資家「仮想通貨市場」で依然大きな存在感 金融当局の規制強化にもひるむ様子をみせず

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中国の投資家は、暗号資産(仮想通貨)取引に対して政府が講じる2017年以来最も大掛かりな取り締まりにほとんど注意を払っていない。デジタル資産の投機的ブームを抑制したい中国政府の課題を浮き彫りにしている。

中国の仮想通貨トレーダーが17年に国内交換業者での取引が禁止されて以来利用してきたOTC(相対)取引プラットフォームでは、反射的な売りが殺到した後、着実に回復を見せている。暗号データプラットフォームの非小号(コインマーケットキャップの中国版に相当)によると、国内センチメントの重要指標の1つとされる人民元と「ステーブルコイン」のテザーの交換レートは、政府が今月警告した後、一時4.4%下落したが、それ以来値下がり幅の半分以上を回復している。

ビットコインなどの仮想通貨の過去半年の高騰を受け、中国共産党内では詐欺やマネーロンダリング(資金洗浄)、個人投資家のトレーディング損失につながるとの長年の懸念が再燃し、中国は取り締まりを強化した。だが、国内OTCプラットフォームやピアツーピア(P2P)ネットワークの取引は追跡しにくいため、当局が大規模な禁止措置を実施するのは極めて困難とみられる。

これは中国の購買力の落ち込みを懸念する世界の暗号資産愛好家に安堵(あんど)感をもたらすかもしれない。

上海の不動産コンサルタントで、英語のファーストネームだけを明かしたチャールズさん(35)は損失や取り締まりに関して「私は気にしない」と話す。17年以降、仮想通貨を購入してきたチャールズさんは最近の急落時に3日間で1100万ドル(約12億円)を失ったものの、「過去数カ月で稼いだ利益を返す」ようなものであり、10年から20年先を見据えていると語った。

国営メディアによれば、中国が17年に仮想通貨交換業者を法律で禁止する前の時点で、同国の投資家は世界のビットコインの推定7%を保有し、取引の約80%を占めていた。交換業者が禁止されたため、現時点でこうした数字を測定することは不可能だが、中国の投資家はOTCプラットフォームや、仮想プライベートネットワーク(VPN)経由で海外の交換所を利用し、仮想通貨の世界に依然として大きな存在感を示していると引き続き広く考えられている。

原題:Crypto Traders Defy China’s Crackdown With Secretive Bets(抜粋)

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著者:Bloomberg News

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