U-NEXT、Hulu独占の海外ドラマ奪取が必然の訳 加速するテレビ局系の人気作品囲い込みに対抗
3月30日、USEN-NEXTホールディングス傘下の動画配信サービス「U-NEXT(ユーネクスト)」がアメリカの大手映画会社のワーナーメディアとSVOD(定額型動画配信)における独占パートナーシップ契約を締結したと発表した。
今後、ワーナーメディアが傘下に持つアメリカ大手ケーブルテレビのHBOおよび動画配信サービスのHBO Maxのオリジナル最新作や「セックス・アンド・ザ・シティ」など既に公開されている一部人気作品がユーネクストにおいて展開されることとなる。
HBOとHBO Maxはアメリカにおいて計4150万人もの会員を抱える人気サービス。作品には1タイトル100億円以上を投じているとされるものもあり、ユーネクスト側も「(ドラマでも)映画並みのクオリティを展開している」(本多利彦最高コンテンツ責任者)と評価する。
順調に会員数を伸ばしているが…
ユーネクストは2020年11月末時点で課金ユーザーが209万件と前年同期比で36%増加。新型コロナ影響による巣ごもり需要もあって、会員数を大きく伸ばしていた。今後はワーナーメディアとの提携でユーネクストでしか視聴できない作品を増やし、さらなる会員獲得を目指す方針だ。
動画配信市場はユーネクストだけではなく、多くのサービスが成長している。アメリカのネットフリックスは2020年9月に日本の会員が500万人を突破したと発表。2019年9月時点から1年で200万人増加させた。
直近の会員数は公表されていないが、日本テレビホールディングス傘下のHulu(フールー)も大きく会員数を伸ばしている。フールーを運営するHJホールディングスの売上高は2020年4~12月期で216億円。期末の会員数が191万人だった2018年4~12月期の売上高149億円から、2年間で44%もの成長を見せ、会員数も大幅に増加しているとみられる。
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