「成田発成田着」遊覧チャーター飛行が人気の訳 1時間で完売、3時間の遊覧飛行に新たな価値
加えて、都市間を移動しないことがむしろ、コロナ禍で支持を集めた。ANAセールスの朝長氏は、「成田から出て成田に帰るなら、到着先の地域にコロナ感染のストレスをかける心配もない」と分析する。
ANAは3月に2回、A380を用いた遊覧飛行を実施することを決め、A380以外の機材を活用するチャンスも模索している。ANAセールスの高橋誠一社長は「ふだんは乗らないプロペラ機や、映画『スター・ウォーズ』仕様の特別塗装機などの企画を求める声を顧客から聞いている。いろんな可能性があると思う」と意気込む。
90%以上が「また参加したい」
JALでは遊覧飛行を企画するプロジェクトチームが社内に立ち上がった。ほぼすべての企画で90%以上の利用者が「また参加したい」とアンケートに回答していることもあり、次回のテーマを検討中だ。
JALの丹羽氏は「(コロナ前に)チャーターをやろうとした際は、機材や乗員が押さえられず、逆に実現できなかったことが何回もある。失敗を恐れずやっていきたい」と話す。
緊急事態宣言の全国解除が延期されるなど、コロナ禍の収束時期は今のところ見通せない。遊覧飛行はイベントリスクに弱い航空サービス以外のビジネスチャンスを探るうえで欠かせない試み。2社は今後も遊覧飛行を継続していく方針だが、発想の斬新さが試されそうだ。
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