W杯に群がる男たち 田崎健太著

W杯に群がる男たち 田崎健太著

ワールドカップまであと3カ月。国の威信を賭けたトーナメントの裏側で展開されるもう一つの熾烈な闘いがある。

総本山FIFAに君臨した会長のアベランジェ追い落としに、欧州復権をもくろむUEFAのヨハンソンは成功するが、後任には結局、アベランジェ子飼いのプラッターが納まった。

その顛末をはじめ合従と裏切りの人事抗争を縦軸、巨大化する市場争奪を画策する企業経営者の思惑を横軸に据えた興味津々のドキュメンタリー。日韓共催へ持ち込んだ韓国の資金力と政治力、そして策謀に振り回される組織の国・日本も詳細に描かれる。

そこにあるのはスポーツという名の利権ビジネスであり、各種サッカー大会を巧みに成立させることで入場料と急騰する放映権による巨額の収入を構造化させていくしたたかな世界である。オリンピック以上の巨額ビジネスとなったワールドカップを試合以外からも楽しむに好適だ。文庫化に際し大幅加筆された。(純)

新潮文庫 500円

  

ライフの人気記事
トピックボードAD
関連記事
  • 新競馬好きエコノミストの市場深読み劇場
  • 就職四季報プラスワン
  • ソロモンの時代―結婚しない人々の実像―
  • 今見るべきネット配信番組
トレンドライブラリーAD
アクセスランキング
  • 1時間
  • 24時間
  • 週間
  • 月間
  • シェア
トレンドウォッチAD
地銀 最終局面<br>首相が追い込む崖っぷち

遅々として進まなかった地銀再編。しかし菅義偉首相は明確に踏み込みました。全国の地銀はどう動くのか、現状を徹底取材。今後起こりうる地銀再編を大胆予測。さらにビジネスモデルや行員の働き方にも注目し、地銀が生き残る道について探りました。

東洋経済education×ICT