独断で選ぶ「乗り心地がいい」夜行列車ベスト10 戦後の列車を軸に評価、あの寝台列車の順位は

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3位は583系寝台電車の開放形A寝台。電車のため、加減速時の衝撃がスムーズで寝心地がいい。寝台の上に厚い敷布団を敷いているので、寝心地は最高である。寝台幅は106cmで広い。なお、B寝台下段も寝心地としてはほぼ同じだ。

4位は現役のサンライズA個室寝台。揺れは少なく、電車の付随車なので加減速の衝撃や騒音が少ない。寝台幅85cmも十分。布団も羽毛布団で、枕も広く、歴代寝台特急最高の寝具と言える。

5位は寝台特急トワイライトエクスプレスの「スイート」。連結器交換で他の24系寝台特急より寝心地に優れるが、展望タイプはそれなりに揺れた。車両中央部で揺れにくい方窓タイプは、寝台もレール方向に向けられており、マットレスもまずまずで、寝心地は良好。寝台幅は82cm。

夜行列車の魅力を再認識

6位は寝台特急北斗星の看板設備「ロイヤル」。寝台幅は85cmだが、補助ベッド展開時は160cmなので相当に広い。マットレスもなかなかよく、寝心地は悪くないが、寝台が枕木方向にあり、揺れは大きめだった。

7位は現役の「サンライズツイン」。車両中央部かつ2階建ての階下で揺れが小さく、寝台幅も他のB個室寝台より5cm広い75cmなので、寝心地の評価としてはかなり高い。

8位は現役の「カシオペアツイン」。2人用で寝台がL字型なので、レール方向と枕木方向の好きなほうを選べる珍しい個室寝台だ。寝台幅は80cmで必要十分。

9位は初代寝台特急20系の開放形A寝台。20系は後継車両14・24系よりも静粛性や乗り心地に優れ、特に寝台がレール方向のA寝台は乗り心地がよかった。寝台幅は資料により異なるが94cm、あるいは101cm。

10位は現役のサンライズ「シングルツイン」。下段寝台を分解して背もたれにし、向い合わせ座席にできる。寝台幅は最大70cmで、寝心地は「サンライズツイン」が上だが、揺れが少ない下段と、星空が見える上段を選べるのは魅力的だ。

夜行列車ランキングはいかがだっただろうか。最新の「ウエストエクスプレス銀河」が成功して、夜行列車の魅力が広まることを願ってやまない

安藤 昌季 乗り物ライター

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あんどう・まさき / Masaki Andou

1973年、東京都生まれ。編集プロダクション「スタジオサウスサンド」代表で、通勤電車の座席から寝台まで広く関心を持つ「座席鉄」。「鉄道ぴあ」「旅と鉄道」「AERA.dot」「週刊日本刀」などで、乗り物・歴史関係の執筆を広く手掛けるほか、鉄道キャラクター企画、ゲームデザイン、イベント主催なども。著書は「教えてあげる諸葛孔明」(角川ソフィア文庫)、「夢の新幹線 ものしり学習帳」(玄光社)「日本全国2万3997.8キロ イラストルポ乗り歩き」(天夢人)

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