小島よしお、裸を封印して「先生」になった理由 なぜ子供にウケる?YouTube教育動画が話題

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ダウンロードできる宿題を提出してもらい、双方向で授業を展開している

――なるほど。授業には、たくさん感想がきているそうですが、感想を次に生かしたりもしているそうですね。

YouTubeのコメントは、もう全部見ています! 「字が汚い」と書かれてからは、読みやすい字ということを意識して、ホワイトボードにきれいな字を書くようになりました。「授業はすごくいいけど乳首は見たくない」と親御さんからコメントがあったときには、すぐに服を着ましたね(笑)。これから先も絶対に、服は脱ぎません!

絵や、手作りのマスコット、手紙など、送られてくる感想には、すべて自ら目を通しているそうだ

――(笑)。小島さん自身は、どんな小学生でしたか? 思い出に残っている授業はありますか?

授業には積極的に参加し、手を挙げて発言するタイプだったのですが、意外と覚えているのは、先生の雑談ですね。授業と関係ないことを覚えています。僕の授業は10分なので、なかなか脱線は難しいですが、例えば、この間やった分母と分子の授業では、「お母さん(分母)が子ども(分子)をおぶっているみたいだね。でも将来は君たちがお母さんをおぶってあげるんだよ」など、あえて想像しやすい話を挟むようにしました。

――いいお話ですね。今は「算数」がメインですが、これからやってみたい授業はありますか?

はい。「道徳」はやってみたいですね。僕は、『論語』や『菜根譚(さいこんたん)』、『五輪書』が好きなんです。『五輪書』に「敵になる」というお話があるのですが、簡単に説明すると、泥棒が入ってきたとき、泥棒こそ世間全員を怖がっているのだから恐れることはないという内容なんです。相手の気持ちになって考えてみることの大切さが説かれていて。そういった深く考えさせるようなもの、相手の立場を思いやる大切さなど、心の教育につながるようなものも教えてみたいですね。あとは、僕は稲盛和夫さんが好きで、『心。』(サンマーク出版)が愛読書。そうやって僕が影響を受けた方のお話も、授業にしてわかりやすく伝えられたらなぁと思っています。

個人スタジオには、愛読書が並ぶ。後輩芸人を招いて、勉強会を開くこともあるという

正解は1つだけじゃないことを、伝え続けたい

――子どもたちに、そうした授業を通していちばん何を伝えたいですか?

勉強は楽しいんだよ、間違っても、何回やってもいいんだよということ。

僕も学生時代は詰め込んで、暗記して、○か×かで勉強してきたんです。たった1つの正解を求めてきた。でも人生の答えって1つじゃないですよね。実はいろいろなアプローチがあって、時には正解がないことだってある。結局いちばん大事なのは、唯一絶対の正解を求めることではなくて、トライをし続けることだと思うんです。

「そんなの関係ねぇ!」も、最初は全然ウケなくて、ネタを見せても見せても、オーディションに落ち続けていました。ずっと×だ、×だ、と言われてきたわけです。

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