婚活ブームのメリット、デメリット--白河桃子の「誤解された婚活」・婚活ブームを検証する 第3回(全4回)

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●婚活ブームのデメリット

 そこで今回は、婚活ブームの「メリット」と「デメリット」を検証してみたい。まずはデメリットから。

1)「寝た子」を起こした

 キャリアプランなどに熱心な人たちも、結婚に関しては「自然な出会い」を信じ、「フリーズドライ」状態だった。

 しかし、婚活ブームで「寝た子」を起こしてしまった結果、驚くほど多くの人が「結婚したがっている」ことが判明した。しかも「昭和的結婚」をしたい人がほとんど。婚活の「婚」が「保守化」に一役買ったかもしれない。

 結婚に関しても努力や競争があることを明白にしてしまったことで、「努力しなくてはいけない」「努力したほうがいいのか?」という葛藤を生んでしまった。

2)「婚活しても結婚できない」ストレス急増

 また、「婚活しても結婚できない」という未婚者ストレスが拡大した。

 いまの婚活市場は「選良」の市場としての性格を増している。特に女性たちにとって、意図的ではなくても、「よりよい結婚でなければ、独身にとどまる」という選択が見られる。

 選良の度合いが進むほど、資質(個々の属性である経済力、地位、学歴、魅力、コミュニケーション能力)など、総合的な恋愛力の格差が際立つ結果になっている。

3)市場の未成熟が判明、悪質ビジネスの参入

 テレビで繰り返し放映される「回転寿司」方式のお見合いパーティや料理教室合コン、婚活バーなど、パーティ、合コン、結婚情報サービスといった婚活ビジネスの露出が増えた分、敷居が低くなり、参入する人も増えた。

 しかし、おカネを払っても、こうした業界の成婚率は7から13%(会員同士ではさらに少なく1ケタ台)。30万円払えばブランドバッグは手に入るが、30万円の会費をつぎ込んでも必ず結婚できる保証はない。
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