「ニセ医学」にだまされる人がハマる落とし穴 ウソ情報に振り回されないための7箇条伝授

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それよりもさらに近年、私が危ぶんでいるのは、インターネットを中心に広がる反医療の「マイナーなニセ医学」。

ニセ医学にハマっている人は、総合していうと、言葉は悪いかもしれませんが、ヒステリックな自然派といえます。ネットの情報には玉石混淆で、トンデモない嘘があふれています。一方で公的機関のホームページなどを当たれば正確な情報が簡単に手に入ります。

しかし、自然派をこじらせるタイプの人は、自分の考えが正しいという視点でスタートするため、賛否両論を比較して公正に判断しようとはしません。そのため、インターネット上で見かけた「ニセ医学」に対して感情的になり、簡単に受け入れてしまうのです。

ダニング=クルーガー効果と意識高い系

ダニング=クルーガー効果というのは、能力が低い人ほど、自分に対して過大評価をするという認知バイアスであり、つまり、自分が信じたものは正しいと信じて疑わず、周りの人に否定されても、相手は「正しいことを知らないのだ」と見下し、他人にも認めさせようとしてしまいます。つまりヒステリックな自然派になりやすいのは、「意識高い系」と呼ばれるタイプの人に多いと考えられます。

ここから、ニセ医学にダマされないための7箇条をお伝えします。ニセ医学を勧める人とそれに影響されやすい特徴や状況があり、特に注意するべき事象を解説します。

1:「始めると体から毒が排泄されたことを示す身体的変化が現れます」

そのニセ医学を取り入れることで、毒が出たことを意味する身体的な変化が現れる、もしくは、逆に「身体的変化が現れないと毒がたまっている」などと言われます。後者は「○○しても変化がなければ、免疫力が低下している証拠」などとも言われます。毒や毒素などそれっぽいが抽象的な表現には理屈がないことが多く、注意が必要です。

2:「好転反応」という言葉

ニセ医学を取り入れることで不調が起こっても、好転反応であり、よい兆しのように言われます。例えば対象者がアトピーであれば、ステロイド剤を止めさせてニセ医学をすすめるわけですから、せっかく抑えていた炎症が再燃します。それは別にニセ医学によって毒出ししている時期なのではなく、単にステロイドを止めたことで症状が悪くなっているだけです。

つまり、悪化すれば好転反応であり、そのうちによくなればニセ医学の手柄になるという、「負けなし」の、好都合なシステムになっているということです。さらにいえば、ニセ医学の広告やSNSの体験談などは、「治った人だけ」であることを忘れてはいけません。

3:不妊に悩む人、妊娠中、育児中の人は狙われやすい

妊娠したい人、妊娠している人、育児中の人をコアターゲットにするというのも、最近のニセ医学の特徴です。子どもができないのは冷えているから、心が整っていないから、ひどいものでは前世のカルマなどと、人の弱みにつけこんで怪しい施術や物を売り込んできます。

妊娠、出産すれば、妊娠中に取り入れた添加物や化学物質が「胎毒」となり、子どものアレルギーや発達障害につながるから「毒出しをさせろ」と言い始めます。ニセ医学は次から次へと怖い言葉を作るのが上手ですが、そんな事実はないので、まともに取り合ってはいけません。

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