梅宮辰夫が最後に残した「テレビ界に思うこと」 「キムタク救出伝説の真相」はこんな話だった
さらに、いざ料理を口にしたとたん、
「これ、うまくねえな」
と、正直な感想が口を突いて出ちゃった(笑)。
でも、しょうがないよな。俺の舌がそう感じちゃったんだから。逆に、おべんちゃらを言うほうが相手に失礼だろう。もとより、俺は食べるものについては一家言どころか、二家言も三家言もあるほうだからね。
そんなキムタクと偶然、渋谷で遭遇してしまうんだから、やっぱり縁はあるんだろうな。騒ぎの中に割って入り、話を聞くと、キムタクがスポーツジムを出てきたところを、待ち構えていた週刊誌のパパラッチあたりがパシャパシャ写真に撮ったらしい。それで、キムタクは「フィルムをよこせ」と相手に迫り、撮った当人は「渡さない」とやってるわけだ。
「キムタクが怒るのも無理ない」
まあ、最近の芸能マスコミにはよくあることなんだけど、許可なくプライベートな写真を撮るっていうのはよくないし、キムタクが怒るのも無理ない。
さて、どうしようかと思っていると、ちょうどそこに警察官が通りがかった。しかも顔なじみ。というのも、渋谷は俺の縄張りだからさ(笑)。いや、縄張りっていうのは冗談だけど、かれこれ50年近く住んでいるから、警察官の顔くらいはだいたい知っている。
「ちょっとモメちゃってるから、こいつのこと、よろしく頼むよ」
俺は警察官にそう言って、その場を立ち去った。
以後、このときのトラブルがテレビや週刊誌で話題になったという話は聞かない。無事、うまく解決したってことだろう。
おそらく「梅宮伝説」はその場に居合わせた一般の人が適当に脚色して誰かに話し、それが大勢の人に伝わる過程で、どんどん膨らんでいったものだと思うな。
そして、ついには「梅宮辰夫がキムタクをチンピラから救った」という話が完成した。俺にもまだ、コワモテのイメージがあるってことかもしれないね(笑)。
そういえば、SMAPもとうに解散してるんだよな。テレビはほとんど見ないから最近の芸能事情には疎いんだけど、そのくらいは知っている。