鉄道4社、ソラシドエアと「異業種コラボ」の狙い 「ドレミファ」京急、西武、京成、東急が参加
私鉄4社の発表会でのあいさつを聞くと、キャンペーンに参加したそれぞれの事情がみえてくる。
京成は「まだまだ九州や首都圏西部で知ってもらえていないという認識だ。ソラシドエアや民鉄各社とのタイアップにより、京成電鉄という鉄道会社を知ってもらいたい」(運輸部営業課の田中将司さん)という。
西武は「沿線の人気観光地の1つである川越を広く告知していきたい」(運輸部スマイル&スマイル室の緒方寿光課長)と、同社が力を入れる川越エリアへの集客に焦点を当てる。
東急は、10月1日より東急株式会社から鉄道事業を分社化したことを受け、「これまでは不動産開発の会社の認識が強かったが、これからはいろいろな地域から観光に足を運んでもらう鉄道会社を目指したい」(地域連携マーケティング課の後藤修平課長)との理由だ。
羽田空港に乗り入れる京急は…
4社の中でも、羽田空港へ直接乗り入れる路線を持つ京急は最も熱心に見える。同社は10月1日に空港線の加算運賃を引き下げ、品川―羽田空港国内線ターミナル間は従来の410円から300円へ改定した。運輸営業部営業企画課の伊藤和彦課長は「羽田空港が大変ご利用しやすくなっています」とここぞとばかりにアピールする。
だが、商売ばかりを前面に出しているわけでない。伊藤課長は「台風19号においては羽田空港にお客さまを滞留させてはならぬ、と各エアラインと鉄道会社の情報連携を密にする機運が盛り上がった。エアラインと鉄道が密接につながる必要性が高まっている」と話す。さらに「日頃からこうした企画を実施することで有事の際の情報連携もスムーズに行くのではないか」と集客以外の効果にも期待を寄せる。
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