鈴木奈々の人気を脅かし始めた新鋭4人の実力 元AKB・SKE、元なでしこ狙う「女王の椅子」

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なぜ彼女たちはここまでバラエティに特化するのか? それは、バラエティの制作者にそのような人材が求められているからです。

体を張ったヨゴレ仕事を引き受けるのは、かつては女性芸人の役割でした。しかし、最近では女性を取り巻く社会の状況が変わり、女性芸人を単純にブス扱いするようなことが許されなくなってきています。いかにもヨゴレ仕事を引き受けそうな女性芸人にそれをやらせるのは「かわいそうだ」と感じる人が今までよりも増えているのです。

そんな状況だからこそ、モデルであるにもかかわらず、バラエティで全力を出して暴れてくれる鈴木奈々さんのような人が必要とされています。ここで重要なのは、そのモデルやアイドルが頑張る姿から痛々しさが漂わない、ということです。本人がバラエティの世界に対して敬意を持っていて、そこに全力でぶつかっているのが伝わってくるからこそ、視聴者は安心して笑うことができるのです。

高まる「アンチ鈴木奈々」の声

「ポスト鈴木奈々」と言える存在が続々と現れたことで、鈴木さんもうかうかしていられなくなりました。鈴木さんは、4月にプロ野球の始球式でモタモタして試合開始を遅らせたことで、多くの人からバッシングされてしまいました。5月には『週刊女性』の「嫌いな女性芸能人ランキング」で和田アキ子さんに次ぐ2位にランクインしていました。じわじわと「アンチ鈴木奈々」の声が高まってきているのです。

とはいえ、ここまでたたかれるのはそれだけ有名である証拠です。まだまだ鈴木さんの知名度や人気が圧倒的に高いからこそ、逆風も目に付きやすいのだと思います。新たにバラエティの女王として君臨するのは誰なのか。戦いはまだ始まったばかりです。

ラリー遠田 作家・ライター、お笑い評論家

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らりーとおだ / Larry Tooda

主にお笑いに関する評論、執筆、インタビュー取材、コメント提供、講演、イベント企画・出演などを手がける。『イロモンガール』(白泉社)の漫画原作、『お笑い世代論 ドリフから霜降り明星まで』(光文社新書)、『教養としての平成お笑い史』(ディスカヴァー携書)、『とんねるずと「めちゃイケ」の終わり〈ポスト平成〉のテレビバラエティ論』(イースト新書)など著書多数。

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