リーガルV、米倉涼子を「鉄子」にしたのは誰? ドクターXの後継、鉄道ネタ満載の法廷ドラマ
――第1話に電車柄のブランドバッグが出てきました。ブランド品でこんな商品が出て、女性が欲しがる時代になったのかと興味深かったですが、実際に売っていますか?
あれは作りました(笑)。期間限定販売で、小鳥遊翔子がどうしても欲しかったバッグという設定です。スタイリストさんがいくつかイメージを出して、そういうバッグを作ってくれそうなお店に作っていただきました。かわいいですよね。電車を描いたバッグって、調べると結構あるんです。オタクっぽいというよりはおしゃれ。そういうところを見ても、鉄子さんは多いなと。
――女性が鉄道好きをカミングアウトできる状況になったんだと思います。いつだったか、京葉線で201系電車の写真を撮っている女性を見て「時代は変わった」と思いました、って、何を言っているかわからないと思いますが(笑)。
いえ、なんとなくわかります。本当は小鳥遊翔子さんにもアレ(撮り鉄)をやってほしくて、彼女の最初の登場場面は地方の駅で、最後の列車を鉄ちゃんたちが撮っているところに「どいてどいて」って割り込んでくる場面にしたかったのですが、(時間的な)余裕がなかったんです。
――幻のオープニングですね(笑)。ところで、高橋英樹さんは土曜ワイド劇場「西村京太郎シリーズ」で十津川警部を演じていらっしゃいますが、今後、鉄道ネタに絡んできますか? パロディで、停車駅を語ってくれないかなあって。
ネットの反応では期待されているようですね。でも先輩たちが作ってきた作品に対するリスペクトがあるので、簡単には鉄道と絡めないつもりです。
役者よりもスタッフに「隠れ鉄」がいた
――役者さんの中で、いちばん鉄道好きな人は誰ですか。
もちろん高橋さんは今まで演じていらっしゃる役柄もありますから詳しいですよ。逆に米倉さんはまったくご存じない。でも彼女が偉いのは、せりふに出てきた言葉を全部調べていることです。乗りに行く時間はないかもしれないけれど、映像を見て、魅力とか、鉄道好きが惹かれるところを、きちんと調べているんですよ。
第3話の小鳥遊翔子が「天浜線サイコー」と叫ぶ場面ですが、後日、スタッフに連絡があって、天竜浜名湖鉄道の社長さんがとても喜んでくださったと。その話に私たちも驚いたんですけれど、確かにドラマのせりふとはいえ、米倉涼子さんが全国ネットで「天浜線サイコー」と叫ぶなんてありえないですよね。そういう反応をいただけるのも新鮮で面白いと思いました。米倉さんはこのドラマでいろいろと新しい世界を知ったと思います。
俳優さんのマネジャーさんにも鉄道好きが多いです。俳優さんは忙しくて趣味の時間も少ないですけど、マネジャーさんは「実は僕、鉄ちゃんなんです」という人が多くて。スタッフにも鉄道が好きな人が多くて驚きました。もっと早く教えてほしかった(笑)。私たち、スタート時はこんなに苦労していたのに……。このドラマの視聴率の何パーセントかは鉄道好きの方に支えられていると思います。
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