米新規失業保険申請件数は34万件 前週から1万件減少
[ワシントン 31日 ロイター] -米労働省が発表した26日までの週の新規失業保険申請件数は34万件で、前週の35万件から1万件減少、市場予想の33万9000件にほぼ沿う内容となった。
前週の数字は修正されなかった。
労働省によると、カリフォルニア州では今回、失業保険申請のこれまでの繰り越し分は報告されなかった。同州では9月以降、新システムへの移行に伴い技術的な障害が発生しており、労働市場の正確な状況を把握することが困難になっていた。
また最近では、政府機関の一時閉鎖による連邦職員の失業保険申請も全体の押し上げ要因となっていた。19日までの週の連邦職員による申請件数は2万9713件減少した。
労働市場のすう勢をみる上で参考になる4週間移動平均は、26日までの週で8000件増の35万6250件。
19日までの週の受給総数は3万1000件増の288万1000件だった。
米労働市場をめぐっては、10月の米オートマチック・データ・プロセッシング(ADP)全米雇用報告で民間部門雇用者数の伸びが鈍化するなど、回復に失速の兆しが出ていた。
今回の新規失業保険申請件数についてエコノミストの間では、システム上の問題による影響が解消されたことを受けて楽観的な見方を示唆する声が聞かれた。
TD証券の米国ストラテジスト、ジェナディ・ゴールドバーグ氏は「データ収集に絡む問題が影響し始める前の時点で申請件数が平均33万件程度で推移していたことを踏まえると、統計は今後さらに改善する可能性が高い」と指摘。「連邦予算をめぐる不透明感が続くなかで企業は新規採用を先送りしているかもしれないが、人員削減面の基本的なトーンは依然として比較的良好であることを(統計は)今後も示唆するだろう」との見方を示した。
*アナリストのコメントなどを追加しました。
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