服役中の誘拐犯が語った「狙われる子の特徴」 専門家による聞き取り調査で浮かび上がる

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昨年3月、ベトナム国籍のリンちゃん(当時9歳、小学3年)が、保護者会会長に殺された千葉・松戸市は、地域の見守り体制を強化した。昨年6月にスタートしたのが、『六実っ子安心安全見守り隊』だ。松戸市・市民安全課の倉林真帆主事に話を聞いた。

高まった防犯意識

従来の見守りは、ベストや腕章をつけたりする、参加のハードルが高いものでした。現在の見守りは、買い物や通勤など何かのついでに、表示カードを首からぶら下げて見守るというものです。

自治体や町内会、PTA、営業でこの地区に来られる企業などにも参加いただいています。この地域に居住している必要はありませんが、どこかの団体に所属している必要があります。5月17日現在で、1340人が登録してくださっています」

昨年事件があった松戸市で見守られながら下校する児童(写真:週刊女性PRIME)

現地の同市六実を訪ねると、低学年の児童が下校する様子を、何人もの保護者が通学路で見守っていた。小学生の子どもを持つ40代の主婦は、

「卒業生の保護者の方が積極的に見守りに立ってくれたり、見守り隊ができたりと、防犯の意識は高まったと思います」

と変化を実感。小学生の孫を持つ70代の女性は、

「気が緩んだときが危ないんだって言い聞かせています」

不審者情報、治安情報が地図上でひと目でわかるサイト『ガッコム安全ナビ』を利用し情報共有するPTAもある。

同サイトを運営するガッコムの山田洋志代表は、

「小学生の性的な被害や声かけの事案が多いことに驚きました。防犯対策に役立てていただきたい」

と歓迎する。現在はパソコンでの利用だけだが、今秋にはスマホ用アプリも配信する。

卑劣な犯罪者から子どもを守るため、比較的簡単な手立てでやれることは多い。

碓井教授はこう呼びかける。

「すごくいい人でも油断しないこと。子どもをことさらほめたり仲よくなりたがる大人であっても注意を払うよう子どもと大人で地域を回り、危険な場所を共有し、なくしていく。その結果、防犯マップが作成できる。総合的に考えて子どもの安心安全を守っていただきたい」

2度と珠生ちゃんのような被害者を出さないために。

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