ロールス・ロイスCEOが語る世界戦略 2940万円からの超高級車、日本では年90台販売

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とはいえ、追い風に乗って一気に事業を拡大するつもりはないと言う。

「超プレミアムブランドであり、数量を追わない。一台一台職人の手作りで、他に類を見ないブランドとして、顧客の期待に応えることがもっとも重要だ。グローバルで年率1~2%の安定的持続可能な成長を目指す」。

インタビューに応じたエトヴェシュCEO

その成長のカギを握る車の一つが、今年投入した「レイス」だ。同社は4年前に旗艦モデルのファントムより約4割安いモデルのゴーストを導入し、新たな顧客層の開拓に成功した。

レイスは、ゴーストと同じ価格帯で、よりスポーティなスタイルの2ドアクーペだ。「オープンカーの発売も計画している」。

ただし、「これ以上安いモデルや小さい車の投入はない」と言う。新モデルを投入する予定も今のところはないようだ。

今後の新車開発の方向性については「ロールス・ロイスとして、特定の用途を想定した実用車をつくるつもりはない。だが、たとえばSUVなどの現在のラインナップにないモデルをやるとすれば、どのようなアプローチがありうるのか、デザイナーに検討させている」と語った。

丸山 尚文 東洋経済 記者

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まるやま たかふみ / Takafumi Maruyama

個人向け株式投資雑誌『会社四季報プロ500』編集長。『週刊東洋経済』編集部、「東洋経済オンライン」編集長、通信、自動車業界担当などを経て現職

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