ジャカルタの鉄道「日本製新車」導入で転機?

「中古車両」安価購入政策は終焉の可能性も

新型車両の陸揚げ第1号を見守る関係者に混じって鉄道ファンの姿もちらほら(筆者撮影)

折しも、KCIは3月16日に、新型車両導入にかかわるコンサル業務の入札を公示した。インドネシア政府は国営企業省の管轄下にあるKCIに対し新車の導入を促してきたが、前述の理由から、安く大量に導入できる日本の中古車両を購入してきた。

ただし、それも輸送力の増強という喫緊の課題を前にした特例中の特例であり、2019年で失効するといわれている。

つまり、今回のKCIの入札公示もこれを見越したものであり、先にお伝えしている武蔵野線205系車両336両の導入をもって(「JR東日本が『中古車両』を海外に譲渡する狙い」)、日本からの中古車導入は停止となる可能性が極めて高いといえる。もっとも政府からの圧力がなくても、同業他社となるMRTJが新車を導入するというのは、KCIにとっても1つの契機になるだろう。

日本の「牙城」は維持されるか?

今後ジャカルタではLRT(軽量軌道交通)の開業も控えており、インドネシア人のプライド意識からしても、いつまでもKCIだけが中古車両を使い続けるというのは難しくなるものと予想する。この新車導入に関する入札は国内入札である。INKAの言いなりにはならないというKCIの意思が感じられ、車両設計においてもKCI側がイニシアチブをとることが予想される。とはいえ、インドネシア国内に電車に関する知識豊富な研究機関がどれほど存在するのかという問題もあり、最終的に製造にあたるのはINKAとなる公算が高いだろう。

もしそうなったとき、東南アジアにおける日本の牙城ともいえるジャカルタの鉄道マーケットをはたして今後も守り抜くことはできるのか? 今から考えておくことに越したことはない。もちろん、MRTJ南北線の円滑なオペレーションが、その妙薬になるというのは言うまでもない。

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