終電逃しても安く帰れる!検索アプリの裏技

「行ける限りは電車利用で」ナビタイムが開発

まさに忘年会シーズンに合わせたといえるタイミングでのサービス開始だが、終電を逃した人が帰宅できるような案内を提供しようという構想自体はかなり前から存在していたという。開発担当者の1人である吉永智則さんは、「社内にも飲み会好きな人が多いんですが、『終電後、全部タクシーで帰るよりも行けるところまで電車で行く方法ってあるよね』という話は以前からあった」と語る。

同社の経路検索の売りは、さまざまな交通手段を組み合わせて目的地までの最適なルートを案内する「トータルナビ」だが、行けるところまで終電で行き、そこからタクシーを組み合わせるという検索の技術もこの延長線上にあるという。「終電後のルートについて、道路と公共交通を組み合わせたネットワークでの探索という弊社の強みをどう生かすかについてずっと研究を重ねてきた」と開発担当者の甲斐沼大輔さんはいう。

意外なルートが出てくることも

新宿から田無までの検索結果。中央線の終電で三鷹まで行き、そこからタクシーという経路が表示される(提供:ナビタイムジャパン)

1つの例として、新宿から西武新宿線の田無駅(東京都西東京市)までのルートを見てみよう。同線を利用した場合の終電は、西武新宿駅発0時44分の準急新所沢行き。電車とバスを組み合わせたルートならこれより遅く、新宿0時50分発のJR中央線武蔵小金井行きで武蔵境駅まで行き、そこから深夜バスを利用する方法がある。ここまでは従来の「NAVITIME」でも表示していた。

今回の「終電後に帰れるルート」では、この後に1時01分発の中央線三鷹行き最終電車を利用し、同駅からタクシーで田無駅まで向かうルートも表示される。検索結果によると、タクシー代を含めた運賃は1826円。1時35分には田無駅に到着できるという予想だ。

この例は日頃から終電帰りが多い人なら思いつきそうなルートだが、実際に新機能を使ってさまざまな検証を行った結果、終電のルートに詳しい開発担当者から見ても意外なルートが出てくることもあったという。

その例として吉永さんが挙げるのは「池袋駅から狭山市駅(西武新宿線・埼玉県狭山市)まで」のルートだ。この区間の池袋発最終電車は、0時08分発の西武池袋線準急飯能行き。途中の所沢で新宿線に乗り換えると0時51分に狭山市駅に着く。

もし0時08分発の準急に乗り遅れた場合、西武線ユーザーが思い付くのはその後もまだ数本走っている準急小手指行きに乗り、終点の小手指駅(埼玉県所沢市)からタクシーを利用するというパターンだろう。

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