スズキ新型スペーシアで王者N-BOXに挑戦状 最新安全装備と広い室内空間でホンダに対抗
スズキが軽自動車の最激戦区「ハイトワゴン」市場で巻き返しののろしを上げた。12月14日、主力の軽自動車「スペーシア」を約5年ぶりに全面刷新して同日発売。スペーシアが挑むハイトワゴン市場は、王者・ホンダ「N-BOX」と強豪・ダイハツ工業「タント」が席巻し、スズキは後塵を拝する。スズキは競合を徹底的にベンチマークにして、今回の刷新に挑んだ。
軽自動車初の安全装備を盛り込む
「新型スペーシアはハイトワゴンをもっと楽しく、もっとワクワクする車にした。そのために安全技術はふんだんに盛り込んだ」
鈴木俊宏社長が発表会でアピールしたように、安全装備の充実ぶりが際立つ。後退時に車両後方の障害物を検知して衝突を回避する自動ブレーキシステム、車速や警告などの情報をフロントガラスに投影するヘッドアップディスプレー、周囲を立体的に360度確認できる3Dビューなどいずれも軽では初採用だ。スズキは今後こうした予防安全技術を「スズキ セーフティサポート」として全車種に展開したい考えで、スペーシアはその第1弾となる。
さらに室内空間にもこだわった。先代スペーシアがN-BOXなどライバルに比べて小ぶりに見えるなど「大きさのアピールが弱かった」(鈴木社長)という弱点を解消するため、フロントガラスとリヤガラスを先代よりも立たせて視覚的に大きさが伝わるデザインにした。
また、ベルトライン(サイドウインドー下端部を横方向に走るライン)を高くしてボディの厚みを強調した。新プラットフォームの採用で車体の全高は50ミリ高い1785ミリと一段と背高にしており、見た目でも実際に乗っても広さを感じる新型車に一新した。
無料会員登録はこちら
ログインはこちら