米ドルは109円前半で伸び悩み、上値重い 市場は「ジャクソンホール会合」での材料待ち

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 8月22日、午後3時のドル/円は、前日ニューヨーク市場午後5時時点に比べ、小幅にドル高/円安の109円前半。国内勢の買いを支えに109円前半で底堅い動きとなったが、北朝鮮を巡る地政学リスクや米政権運営の先行きへの警戒感はくすぶり、伸び悩んだ。写真は6月撮影(2017年 ロイター/Thomas White)

[東京 22日 ロイター] - 午後3時のドル/円は、前日ニューヨーク市場午後5時時点に比べ、小幅にドル高/円安の109円前半。国内勢の買いを支えに109円前半で底堅い動きとなったが、北朝鮮を巡る地政学リスクや米政権運営の先行きへの警戒感はくすぶり、伸び悩んだ。

ドル/円は朝方の安値108.90円から、一部の国内勢の買いも手伝って、一時109.34円まで上昇した。「実需筋が値ごろ感から買っているようだ」(国内金融機関)という。仲値通過後も109円前半でしっかり推移した。

しかし、北朝鮮を巡る地政学リスクや米政権の政策遂行能力に対する失望感など、ドルを買い進む材料は乏しく、109円前半で伸び悩んだ。

市場が注目する24─26日のジャクソンホール会合にはイエレン米連邦準備理事会(FRB)議長のほか、ドラギ欧州中央銀行(ECB)総裁らが出席する。ドラギ総裁は23日にはドイツでも講演を行う予定。

「ジャクソンホールから、何か目新しいものが出てくる可能性は低いと思っている」(大手機関投資家)。ただ、高値から反落して、現在、微妙な水準で踏みとどまっている米国の株価を考えれば、「中銀から(株価を崩すような)想定外の話を聞きたくないという心情の市場参加者が多いはずだ」(同)という。

株式投資家の不安心理の度合いを示すシカゴ・オプション取引所(CBOE)のボラティリティー・インデックス(VIX指数)<.VIX>は13.19で前日の取引を終えた。同指数は8月11日に17.28まで上昇し、昨年11月以来の高値を付けた。

「VIXは直近の高値から下がったとはいえ、まだ高水準で、金融市場が不安の中にいることを示している」(国内エコノミスト)。「米国株を筆頭にグローバルな株価の調整がこれからゆっくり、じわじわと広がるのか、何らかのきっかけで急落するのか分からないが、秩序だった調整は過去にあまり例がない」(同)という。

       ドル/円<JPY=>  ユーロ/ドル<EUR=>  ユーロ/円<EURJPY=>

午後3時現在 109.27/29 1.1800/04 128.94/98

午前9時現在 108.98/00 1.1809/13 128.73/77

NY午後5時 108.97/99 1.1814/18 128.74/78 

 

(為替マーケットチーム)

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