本当に実現した!あの「湯~園地」の舞台裏 バブルジェットコースターの乗り心地は?
開園と同時に、さっそく一目散に目玉のアトラクション、「温泉バブルジェットコースター」に駆けつけた。列に並んで後ろを振り返ると、まもなく「150分待ち」の看板が出る人気ぶり。太陽が照りつける中、遅々としてなかなか列が進まない。それもそのはず、ジェットコースターに毎回、ジェット噴射で泡を注ぎ入れているのだ。
「動画ではお湯をはったが、温泉水は重さでブレーキがかからなくなる安全上の課題があり、試行錯誤で泡を入れることを考案した」と、総合監修を務める、音楽作家の清川進也氏は話す。足もとから、腰のあたりまで温泉水を含む植物性天然オイルでつくられた、細かな泡が勢いよく注ぎ込まれる。実際、これがジェットコースターの魅力を高める結果になった。
ゆっくりと斜面をあがり、下りの加速とともに急カーブを曲がると、そのたびに、大小の泡が四方八方に飛び散る。そもそも、別府が一望できる、見晴らしのよい高台にあるテーマパーク。ジェットコースターはまるで、雲に乗って空に浮かびつつ、遠心力とともに宙に投げ出されそうなスリルがある。夢心地と高揚感の両方を味わうことができた。
あまりにシュールな「温泉メリーゴーラウンド」
並んで人気だったのが、「かけ湯スライダー」。冷水とともに80メートルを滑り降りるウォータースライダーは見た目からしてスリル満点だ。ようやく自分の番になった途端、足がすくんだ。浮き輪に乗って、のろのろ滑り始めると、背後のスタッフから後押しされ、回転をしながら猛スピードで加速降下する展開に。ゴールはかけ湯どころではなく、頭から全身でお風呂に突っ込んだ。
アトラクションのなかで、もっともシュールだったのが、「温泉メリーゴーラウンド」だ。馬車の代わりに、4人で入れるヒノキ風呂が2つ据え付けられている。動画と同じつくりだ。開園前日、クレーン車や人の手による入念な作業現場を見学したが、実際の方が、手が込んでいた。
風呂の底には実際の温泉のように石が敷き詰められ、ぬるま湯と冷泉の間ぐらいの湯あたりしない温度で温泉水がはっていた。なるほど、湯の手ざわりはやわらかい。オルゴールのような音楽とともに、上下する馬たちの間で、風呂につかり、その風呂がまわっている。あまりにも非現実的な空間に、動揺がとまらなかった。
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