日経平均は反落、値がさハイテク株が下落 12日の米国ハイテク株の値動きが当面の商店
[東京 12日 ロイター] - 東京株式市場で日経平均は反落。前週末の米国株市場でナスダック総合が急落した影響で、東京市場でも値がさハイテク株に売りが波及した。一時先物主導で下げ幅を拡大し170円超安まで売られる場面があったが、その後はトヨタ<7203.T>など主力輸出株の一角や一部内需関連株への押し目買いも入り、下げ渋る展開となった。
セクター別では、その他製品、電気機器、情報・通信が下落率の上位となった。半面、保険、石油・石炭、建設が堅調。
値がさ株のソフトバンク<9984.T>、東京エレクトロン<8035.T>、ファナック<6954.T>の3名柄で計64円ほど日経平均を押し下げた。週半ば以降に日米の金融政策決定会合を控え、売り一巡後は様子見姿勢が強まった。後場の値幅は46円と、前場の111円から縮小した。
水戸証券ストラテジスト糸賀雅史氏は「今晩の米市場でハイテク株のパニック売りが止まるかが、今後の相場を占う上で重要だ。ハイテク株の下落が続くようなら、日経平均は明日、1万9500円ぐらいまで急落してもおかしくはない」とみていた。
個別銘柄では、鳥貴族<3193.T>が続落。9日に発表した2017年7月期単体業績予想の下方修正を嫌気した。当期利益は従来予想の11億6400万円から8億5100万円に引き下げた。直営店新規出店数が当初計画から未達となるほか、原価率の改善遅れなどが響く。
半面、富士フイルムホールディングス<4901.T>が反発。同社は12日、連結子会社の不適切な会計処理による累計影響金額が従来の約220億円の損失から375億円の損失になったと発表した。ひとまず損失額が確定したことで、悪材料出尽くし感から買い戻しが入ったが、市場では「オーストラリアの販売子会社で新たな不正会計の疑いが見つかったことで、先行きがどうなるのか買いにくさはある。今回の損失額の公表が不正会計懸念を完全に払拭したとはいえない」(中堅証券)との声が出ていた。
東証1部騰落数は、値上がり896銘柄に対し、値下がりが980銘柄、変わらずが142銘柄だった。
日経平均<.N225>
終値 19908.58 -104.68
寄り付き 19920.77
安値/高値 19837.64─19949.07
TOPIX<.TOPX>
終値 1591.55-0.11
寄り付き 1588.35
安値/高値 1586.28─1595.61
東証出来高(万株) 178576
東証売買代金(億円) 23132.41
(辻茉莉花)
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