マクドナルド、「史上最高価格」の新商品 期間限定クォーターパウンダーに込めた“覚悟"

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こうした低価格メニューをアピールすることで客数を増やしていき、そのうえで高単価な新クォーターパウンダーを投入して客単価を引き上げる、という“定石”をこの夏も狙っているようだ。

食欲落ちる夏場に高カロリー品をどう売る?

新クォーターパウンダーの開発に当たった日本マクドナルドの中山拓美・メニューマネジメント部上席部長は、「ハバネロトマトは辛さが効いている商品。BLTも野菜が使われており、どちらも夏場にぴったりの商品だ」と意気込む。

ただ、外食業界では、「夏場は食欲が落ちるため、ボリュームがあってカロリーも高い“大型商品”はなかなか売れない不需要期」というのが定説だ。

マクドナルドは昨年も7月から、「世界の★★★マック」キャンペーンとして、ボリュームがあり、単価も高い世界のご当地バーガーを相次ぎ投入した。「事前評価では過去最高の味」(原田社長)と自信を持っていたにもかかわらず、販売開始後わずか2週間あまりでセット価格を100円近く値下げせざるを得なかったという経験がある。

原田社長は「個人的な反省点をいえば、商品構成を伝えるのが難しかった」と昨年の夏のキャンペーンを振り返る。

ちなみに、今回投入するBLTは721キロカロリー、ハバネロトマトは584キロカロリー。いずれも、ビッグマックの557キロカロリーを上回る大型商品だ。昨年の夏の“反省点”を生かすことができるのか。マクドナルドの反転攻勢の成否もそこに懸かっている。
 

松浦 大 東洋経済 記者

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まつうら ひろし / Hiroshi Matsuura

明治大学、同大学院を経て、2009年に入社。記者としてはいろいろ担当して、今はソフトウェアやサイバーセキュリティなどを担当(多分)。編集は『業界地図』がメイン。妻と娘、息子、オウムと暮らす。2020年に育休を約8カ月取った。

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