6次産業化で成長促す
農業従事者の年齢構成を主要国で比較すると、65歳以上の割合は英仏独米とも2割前後であるのに対し、日本は6割超。世界的に見ても、担い手の高齢化ぶりは突出している。TPP交渉への初参加は7月に迫っているが、高齢化が止まらない日本の農業の再生と活性化は、TPPへの参加の有無にかかわらず、焦眉の急といえる。
補助金頼みの農業から民間企業の資金を活用した農業経営へ。安倍政権の農業成長戦略において、農業生産法人の設立要件の緩和、いわゆる「株式会社の農業参入」や、農地税制の改正などは見送られる方向だが、マーケット原理を一部持ち込もうとしているかに見える。
その典型が、「儲かる農業開拓ファンド」の創設だ。国とカゴメや野村ホールディングスなどの民間企業が出資して今年2月に発足した「農林漁業成長産業化支援機構」(堀紘一会長)が軸になり、5月22日現在で18のサブファンド、総額460億円が立ち上がった。
同ファンドでは、農林漁業者と民間企業、それに機構が農業関連企業に折半出資し、最長15年かけて回収していく。投資のキーワードは農業(1次)、工業(2次)、商業(3次)の融合を意味する6次産業化。具体的には食品製造業や流通、健康食品や病院・介護関連などへの出資をイメージしているようだ。
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