ABCマート､女子に人気のスニーカーで爆走 限定モデルをカップルで｢お揃いコーデ｣

背景には、スニーカーが仕事着になったこと、女性も履くようになったことの2つがある。

IT企業に勤める会社員を中心に、スーツではなく、カジュアルなファッションで働く人が、男女問わず増えてきている。そんな彼らが一番合わせやすい靴がスニーカーだった。

また、女性にとってスニーカーは、パンプスと比べて歩きやすく、履き心地が良かった。さらに、流行のファストファッションに合うコーディネートとして、使い回しがしやすかった。

有名ファッションモデルが「ニューバランス」を着用した姿をインスタグラムにアップしたことをきっかけに、20～30代の女性を中心に高い人気を集め、「ニューバランス女子」なる言葉まで生まれた。

最近は、男女兼用モデルのスニーカーを、小さいサイズは女子、大きいサイズは男子が買うことで、「お揃いコーデ」を楽しむ20代カップルが増えている。

自社企画品中心に「豊富な品ぞろえ」

こうしたスニーカーブームの波をうまくとらえたのがABCマートだ。強みは、自社企画品を中心とした「豊富な品ぞろえ」にある。

プライベートブランド商品「VANS（バンズ）」のスニーカー

ABCマートの売上総利益の3割は、自社で開発、販売を手掛けるプライベートブランド（PB）が稼ぎ出している。

代表的な2大PBは「VANS（バンズ）」と「HAWKINS（ホーキンス）」だ。

「VANS」は1991年に米国のVANS社と、日本国内での独占販売権契約を締結。「HAWKINS」は1995年に商標権を買収している。これらのブランドで多様な商品を繰り出す。