ケインズはこう言った 迷走日本を古典で斬る 高橋伸彰著
ケインズなら、今の日本経済にどのような処方箋を書くか。ケインズのフィロソフィーに回帰すれば、「デフレ脱却でも財政再建でもない。何よりも雇用の不安を止めること」だと著者は言う。「働く意欲も気力も湧かないのに、生きていくために本人の意思に反して働かざるを得ない、非自発的雇用」こそが「切羽詰まった危機」だからだ。
雇用からデフレまでさまざまな問題にどう対処するか。「分配」「協力」など現在の経済理論には存在しない概念規定を加えつつ、持続可能な社会を構築する道を求める。
マルクスやハイエクとの比較を交え、ケインズの主著『貨幣論』『一般理論』などのエッセンスも解説。現代に生きる古典の可能性を探る。
NHK出版新書 819円
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