国家の危機と首相の決断 塩田潮著
平時でも「リーダーシップがない」といわれる日本の首相が「国家の危機」に直面した際、どんな決断をし、どんな指導力を発揮したか。
歴代の首相は想定外の事態に陥った際、もたつきがちで、対応への感度が鈍いと評価されるが、「阪神・淡路大震災」の村山元首相、「97年経済危機」の橋本元首相に対しては著者の評価は一味違う。
「国難」を大震災、経済危機、非常事態の三つに分け、その時々の最高権力者が危機に際してどう舵取りしたのかを追いながら、首相の資質、政府・官邸の危機対応を問い直す。単純な英雄待望論ではなく、真のリーダーを生み出す力が社会になければその国は立ちゆかない。そんな読後感を与える。
角川SSC新書 903円
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