衆院では、自民党と日本維新の会に加えて無所属の2議員が高市氏に投票したことで計354票という超多数になった。その一方で、参院の1回目投票では自民、維新に加えて、無所属の齊藤健一郎氏、平山佐知子氏、望月良男氏が高市氏に投票したものの、合計123票で過半数とはならず、決選投票で日本保守党の2人も加わったことで、何とか過半数ギリギリの125票となった。
この結果について、自民党内では「今後の国会運営を見据えると、与党が衆院の3分の2超なので何でもできそうに見えるが、参院での与党少数が解消されなければ、重要法案の審議では参院が“壁”になる」(参院自民党国対幹部)との懸念も広がる。
不安の芽はこれだけではない。
高市首相は18日夜の会見で、改めて「新年度予算の年度内成立を目指す」と強調した。自民党内にも予算の早期の成立は難しいという見方が広がる中、高市首相は新年度予算案をめぐり、「国民生活を最優先とする立場から、野党にも協力を呼びかけ、年度内の成立を目指す」と野党側に“圧力”をかけた形だ。
ただ、こうした高市首相の強気の言動について、参院自民党は「そもそも参院は、与野党そろって『参院の独立』を重視しており、圧力をかければかけるほど事態がこじれる」(国対幹部)との不安を隠さない。
もちろん、「国民民主党や参政党など、高市政権と気脈を通じる政党が協力すれば問題ない」(衆院自民党国対幹部)のは事実だが、「参院での首相指名選挙の結果を見る限り、自民党も強硬な対応はしにくい」(政治ジャーナリスト)ことになる。
幻の「麻生議長説」でくすぶる党内の火種
さらに政界関係者が関心を寄せているのは、衆院の議長人事をめぐる高市首相の水面下での動きだった。
結果的には議長に自民党の森英介氏、副議長に中道改革連合で旧公明党の石井啓一氏が就任したが、この正副議長人事についても「官邸サイドの意向で一時、麻生副総裁の議長就任が取り沙汰された」(自民党国対幹部)との臆測が飛び交った。


















無料会員登録はこちら
ログインはこちら