パウエル氏のFRB残留説が勢い増している理由、トランプ氏攻撃への強い反論で強力な対抗勢力が生まれる可能性

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ノーザン・トラスト・アセット・マネジメントのグローバルマクロ責任者で、パウエル氏の顧問を務めた経験があるアントゥリオ・ボンフィム氏も、パウエル氏が影の議長のような役割を担う意思を示したことはないが、その経験や実績から、対抗意見として認識されるのは避けられないだろうと指摘。

「パウエル氏を知っているが、影の議長になりたいとは考えないだろう。だが、それは同氏の意思でどうにかなることでもない」と語った。

パウエル氏の反撃

パウエル氏はこれまで自身の進退について明言を避けてきたが、5月の議長としての任期終了時に理事としても退任するとの見方が大勢だった。だが今週、召喚状送付が伝えられると、こうした見方は一変した。

パウエル氏は11日、書面および動画による異例の声明を発表し、召喚状はFRB本部の改修工事に関する昨年6月の議会証言に関連していると説明。さらに、「政権による脅しや継続的な圧力という、一段と広い文脈の中で受け止めるべきだ」と反論した。

この強い調子の声明が、パウエル氏は残留するとの臆測を一気に加速させた。

パウエル氏は2018年にトランプ氏によってFRB議長に指名された。理事としての任期は28年1月まで残っており、議長を退いた後も理事として留まることが可能だ。一方、トランプ氏はパウエル氏後任の次期議長をすでに決めていると話しているが、名前はまだ公表されていない。

有力候補として挙がっているのは、ハセット国家経済会議(NEC)委員長や、ウォーシュ元FRB理事らだ。ハセット氏は16日、議長に就任した場合には「FRBの独立性を守る」とあらためて表明し、それが経済の安定には欠かせないと主張した。

アメリカン・エンタープライズ研究所(AEI)の上級研究員で元FRB局長のスティーブン・カミン氏は、誰が議長になろうとも、連邦公開市場委員会(FOMC)は協力関係を築こうとするだろうが、それは変わり得るというのが可能性の高いシナリオだと指摘。

「新議長が対立を招くような人物であれば、FOMCメンバーはパウエル氏を中心にまとまる方向に向かうかもしれない」と述べた。

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