第2の点は、本書が指摘した民主主義内部の断層が一段と深まったことだ。グローバル化の果実は高度な教育を受けた高スキル層に集中し、地域間格差が固定化した。それは反グローバル化や反EU、反移民などポピュリズムの温床となるが、一方でグローバル化至上主義にとらわれた政府は、国民の保護という社会契約を維持するための政策的裁量を失い、人々の不安に応えられない。各国の中道派政党は瓦解し、本書の警告どおり民主主義の基盤は喪失された。
ロドリックが今も強調するのは「浅いグローバル化」
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